海洋性コラーゲンの特徴
魚などの海の生物を原料とする海洋性コラーゲンですが、フィッシュコラーゲンと呼ばれることもあります。
最近では、動物性のコラーゲンに代わり、海洋性のコラーゲンの利用が増えていますが、魚の骨や皮、肉などに含まれるコラーゲンを利用したものです。
例えば煮魚を料理した時に、煮こごりが出来ることがありますがこれは魚から出たコラーゲンによって出来たものです。他にもシジミ汁やあら煮、フカヒレなどに含まれています。
そして、海洋性コラーゲンにも様々な種類があり、材料として使われる魚の種類も淡水魚から海水魚、深海魚に至るまで色々です。
コラーゲンを抽出する魚の部位も、うろこだけであったり、骨や皮を利用するものもあったりと、その部位によってグレードや特性が異なります。
その中で、うろこから抽出したコラーゲンをスカールコラーゲンと言い、骨や皮から抽出したコラーゲンをマリンコラーゲンといいます。
特にスカールコラーゲンは水溶性コラーゲンで、ヒドロキシプロリンの含有量が少ないため変性温度も低く、たんぱく質を分解しやすい性質を持っています。
そもそも水溶性コラーゲンは、脂肪分がほとんどないため気になるコレステロールの心配もありませんし、スカールコラーゲンにはグルコサミン、キチン・キトサンが含まれるために細胞の活性化を促す働きも持っています。
海洋性コラーゲンの長所
臭いが少ない
動物性コラーゲンは特有の臭いがあるとされていますが、海洋性コラーゲンに関しては臭いがほとんどありません。
安全性・純度が高い
一般的に安全性が高いとされており、動物性コラーゲンに比べるとアレルギーの心配も低いとされています。また、脂肪分がほとんどないために高純度を保つことが可能です。
吸収率が高い
海洋性コラーゲンは低分子のものが多いため、体内への吸収がスムーズに行われやすいです。
動物性コラーゲンは分解能力が低く、海洋性コラーゲンと比較したときに分解能力は7分の1程度に落ちます。
人間の体温は36度前後ですが、魚の体温は9度前後ですので、魚のコラーゲンが人間の体内へ摂り込まれることによってアミノ酸への分解が素早く行われ、有効に働くと言えます。ちなみに、動物性コラーゲンの変性温度が約40℃、マリンコラーゲンは約20℃です。そして、スカールコラーゲンはなんと約9℃で良いのです。
コラーゲンは胃腸で分解され、腸管で吸収されるために分解能力が低い動物性コラーゲンよりも吸収率での効果が高いと言われています。
海洋性コラーゲンの短所
価格設定が高めの傾向
動物性コラーゲンと比較するとコラーゲンを抽出するために高いコストがかかることから、市場に出回る製品自体も高くなる傾向にあります。