コラーゲンで歯周病が改善
歯は、顔の正面からはっきり見えるものです。歯の印象は時には、その人の印象を大きく決定づけてしまいます。
多くの芸能人は歯の矯正やホワイトニングに熱心に取り組みます。芸能人でなくても、鏡の前で笑顔を作って自分の印象を確認する人は少なくありません。そんな時、歯が黄色かったり、歯茎が大きく下がっていたりすると自分でも少しがっかりしますよね。
年齢を重ねると歯は多かれ少なかれ衰えてきます。そして、日本では60歳以上の人の約80%が歯周病にかかっているといわれています。歯周病は歯が抜けるだけではなく強い口臭が気になる病気でもあります。歯周病で嫌な思いをする前になんとか撃退する方法はないものでしょうか?
歯とコラーゲンの関係
知っておきたい歯の構造
歯は、歯茎の上に出ている歯冠の部分と歯茎に隠れている歯根の部分に分かれます。そして、歯冠の部分は表面からエナメル質、象牙質があります。歯根の部分は表面からセメント質があり、歯の中心部になる歯髄があります。
歯の周りには、歯肉(歯茎)があり、歯茎の下には歯槽骨という骨があります。歯槽骨と歯の間にあるのが歯骨膜と呼ばれる部分で歯と歯槽骨を接着している部分です。歯の病気は虫歯です。歯周病は歯の周りの歯骨膜と歯槽骨の病気です。
歯の周りで働くコラーゲン
コラーゲンは歯の周りで歯を固定するために様々な働きをしています。歯肉(歯茎)にはコラーゲンが非常に多く存在しています。歯茎は口の中の粘膜ので最も強くて厚いものなんです。歯でものを噛む時には、大きな力がかかります。それを支えるには歯茎は相当強くなければなりません。その強い組織はコラーゲンで作られているのです。
歯茎よりももっと直接的に歯を支えているのが歯槽骨です。そして歯槽骨と歯を接着しているのが歯骨膜です。
歯槽骨は骨ですから、その芯になる部分はコラーゲンです。また歯骨膜はコラーゲンが非常に強力な接着剤の役目を果たしている部分です。歯周病は、歯骨膜や歯槽骨を溶かすので歯がぐらついてやがては抜けてしまう病気です
歯のためにできること
歯垢を除去する
歯周病の原因は、歯と歯茎の間にたまった歯垢の中の細菌が感染です。歯垢をたまりにくくすることは歯周病予防の基本中の基本です。正しい歯磨きの方法を身に着けて毎日丁寧に歯磨きをしましょう。
しかし、歯磨きだけでは完全に歯垢をなくすことはできません。半年に一度程度、歯科検診を受けて歯垢を除去してもらうことで歯周病を予防することができます。歯垢を取り除くことが根本的な歯周病予防、治療になります。
甘いものを食べ過ぎない
昔から歯の健康を守るためには甘いものを控えるのは常識でした。これは糖分が口の中で酸性化して歯を溶かし虫歯の原因になるからです。
近年は、甘いものが虫歯ばかりではなく、歯周病を悪化させると原因になると考えられるようになりました。口の中に残った糖分はそのまま、口の中のタンパク質を糖化します。歯茎や歯の根元にあるコラーゲンを破壊してしまうのです。歯周病で弱くなった歯茎や歯の根元をますますもろくしてしまうのです。
また、消化されて血流にのった糖分はエネルギーに代わりますが、糖分が必要以上に血液内に充満すれば、その糖分が体中のタンパク質を糖化してしまうのです。甘いものを食べたら、直後にうがいをすることは虫歯予防にも、歯周病予防にも大切なことです。
禁煙する
煙草の成分であるニコチンは大量のビタミンCを破壊します。ビタミンCが不足すればコラーゲンの体内生産量も減ってしまいます。喫煙は歯周病を悪化させる大きな原因のひとつです。
コラーゲンペプチドでコラーゲンを増やす
コラーゲンに歯周病改善効果があるということは、特に新発見ではありません。歯周病の治療に取り組む医療関係者にとっては、「あまりにも当たり前すぎてあんまり話題にもしない。」的なことなんです。ところが、歯の専門家ではない人にとっては「なんでもっと早く行ってくれなかったのよ!」的なことでもあります。
実際、歯科で歯周病の治療を受けるとビタミンCを処方されることは珍しいことではありません。というのも、ビタミンCはコラーゲンの体内生産では欠かせない栄養素だからです。体内にビタミンCを取り入れることでコラーゲンの体内生産を促そうということなのです。
それなら、積極的にコラーゲンペプチドを摂取すれば、もっとコラーゲン生産に効果があるはずだと思いませんか?コラーゲンペプチドは医療や介護の現場でも、コラーゲンを増やすための補助食品と認められているものです。
ビタミンCを摂取する
歯周病患者にビタミンCを処方する歯科医院は少なくありません。ビタミンCがなければコラーゲンは生産できないのです。歯周病でもろくなった歯茎や歯槽骨のコラーゲン生産を増やすためにビタミンCはとても大切な栄養素です。
ところが、ビタミンCは非常にデリケートな栄養素なのです。熱に弱いため、ビタミンCを多く含んだ食品でも加熱するとビタミンCが半減してしまいます。場合によってはほとんど無くなるといっても過言ではありません。また、ビタミンCは水に溶ける成分なので生野菜でもカットしてから水洗いをすると流れ出てしまいます。
それに、ビタミンCは摂りダメができません。朝たくさん食べたから夜まで大丈夫、というものではないのです。朝たっぷり摂ったビタミンCは、一時的に体の中で余った状態になり、余った分は尿と一緒に排泄されてしまいます。一日の必要量をできるだけ分散してとることをお勧めします。ビタミンCは余れば排泄されるので過剰症の心配がありません。毎食毎食せっせととるのがいいのです。